再受験、医学生そしてパパに

理学療法士から医学部を再受験した人のブログ。国立大学医学科5年。在学中に結婚し、娘も生まれました。

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全国医学部長病院長会議の「医学部入試についての規範」について

こんにちは、さんだです。

 

 ちょっと前に医学部入試の不正問題について書きました

 

www.sanda-igaku.com

 

 

 今回は先日全国医学部長病院長会議より公表された「大学医学部入学試験制度に関する規範」について。

 

 プレスリリースはこちら。公平・公正な医学部入試の在り方の検討について

 ニュースはこちら(朝日新聞を選んだのに理由はありません)

www.asahi.com

 

 

大学医学部入学試験制度の規範

 詳しい記事を探そうとしたのですが、会員登録するものしか見つけられませんでしたので、記事より、一部引用いたします。規範の「3.各論」の部分です。引用元はこちら。m3に登録している人はぜひご覧ください。

www.m3.com

 

「大学医学部入学試験制度の規範」
(1)医学部入学試験においては、女性という属性を理由として合格基準に一律的に差異を設ける試験制度を施行してはなりません。試験制度としては不適切です。

(2)一般入学試験においては、入学者選抜に際して浪人年数(年齢)という属性を理由に一律的に判定基準に差異を設ける試験制度を施行してはなりません。試験制度としては不適切です。

(3)内部進学枠、同窓生子弟枠等などの選抜にあたっては、人数や選抜法などの選抜方法を入試要項に明記し、その内容が①「公平性」、②「医療人確保」に則り、内部進学枠や同窓生子弟枠等を行うに当たってのアドミッションポリシーが国民の容認が得られ、さらに、個人が金銭を含むなにがしかの利益を得ない制度を担保し、公正に行われることが必須です。さらに、特定の個人だけの判断で合否判定をすることは、いかに学内の承認があろうとも①「公平性」、②「医療人確保」の観点から国民に説明が困難ですので、不正あるいは不適切にあたります。

(4)その他の枠:推薦入試枠、学士編入枠、帰国子女枠等を採用するには、それぞれの評価方法をどの程度の比重で扱うのか等を具体的に示すことが求められている点を考慮し、入学試験要項に、試験内容を明確に記載することが必要です。さらに、特定の個人だけの判断で合否判定をすることは、いかに学内の承認があろうとも①「公平性」、②「医療人確保」の観点から国民に説明が困難ですので、不正あるいは不適切にあたります。

(5)地域枠については、学生の確実な確保のため一般枠とは別に公募しますが、その枠内での合否判定法は一般枠と同じ制度で運営されなければなりません。地域枠といえども性差で一律的に合否判定に差異をつけることは不適切となります。しかし、その他の要件に関しては、社会に説明できる範囲内で、入学試験要項に明確に記載すれば施行できます。

 

 

簡単なまとめ

 ・2019年春から適応

 ・性別、年齢による差別はだめ

 ・内部進学、同窓生子弟枠、推薦、学士編入、帰国子女枠は、選抜方法を入試要項に明記し公平性、医療人確保の観点から公正に行われること

 ・地域枠の合否判定は一般枠と同じ制度で運営すること

 

 

規範の感想

 公式に団体からこのような声明が出されたのは大変いいことだと思います。違反した大学は除名になるそうです。除名がどれほどの抑止力を持つのかはわかりませんが、このように世間の注目もあるなかで、違反する大学というのはないのではと思います。

 

 

 2019年の春から適用されるとのことですので、再受験生や多浪生は気にせず受験に臨んでください!とりあえず一安心ですね!

 

 

気になる点

 記事にはなかっただけかもしれませんが、文科省の調査をうけての公表はどうなっているのでしょうか。10月23日に「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査の中間まとめ」が公表され、恐らく時間的に全大学の調査は終わっていると思うのですが。僕が知らないだけなのかな。「これからは公正を厳守」はもちろん良いことなのですが、これまでのことも明らかにしてほしいなという思いです。

 

 

 

 あと、記事中に

「1.大学医学部入学試験制度とアドミッションポリシー」では、医学部の特殊性として、▽卒業生のほぼ100%近くの学生が医師になり、医師国家試験に合格しなければ、製薬業界、行政などに行くにしても医学の分野においては活動がほぼ困難な学部である、▽教育費も他の学部と比較すると多額で、それを支える多くの税金が投じられている――を挙げ、理解を求めた。

 

とありまして、きっとこれは規範の中で書かれていることなんでしょうけど、その中で

 

教育費も他の学部と比較すると多額で、それを支える多くの税金が投じられている

 

うーん。これどうなんでしょうね。以前、当ブログでも紹介したのですが

 

www.yummy-castella.com

 


 Castella先生の分析では、1年当たりで見ると他の学部とあんまり変わらないんですよね。まぁ、6年間在籍するので1人当たりで考えると確かに多くなるのですが、それを「多額」「多くの税金」と表記し、医師の特殊性とするのはどうなんでしょう。私立ならどうなん、とも思いますし。

 

 

 病院の経営や人件費も含めて、医学教育だと言っているのでしょうか。それを言うのであれば他の学部でも多くかかってるところってありそうですけどね。

 

 

 えらい方々が勘違いしている可能性も大いにありますし、多少なりとも税金が使われているのは事実なので、そこを理解して医師は養成されるべきというのは分かります。時間があれば自分でも検証してみようかな。

 

 

 

終わりに 

 一番危惧していた「受験生が不安なまま受験期間に突入する」というのが避けられそうでよかったなと思います。まだまだこの議論は続きそうなので、注目していきたいですね。

 

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